Imaginarium

DATE
2022
LOCATION
Play! museum
TYPE
Exhibition design
FLOOR
750㎡

画家junaidaの400点におよぶ原画を展示した大規模個展
Junaida氏の絵本の魅力は、緻密な描写はさることながら、「の」や「Michi」、「EDNE」などに代表される、連続的な構造や鏡面幾何学的な読書体験にあると感じた。こうした特徴と会場のPlay!museumが持っている一筆書きの連続壁や楕円形状といった構造を重ねることによって、絵本を空間的に体感できるような展示を構想した。
・既存の曲壁に平行に設えたゴールドカーテンがつくり出す宮殿のように長い回廊
・エントランスから渦を巻くように連続するゴールドの巾木材
・楕円壁に沿うように連続的に展開するゴールドの原画パネル兼インテリアパネル
・ページをめくる絵本体験にはない造作レイアウトを意図した、大きな壁画に見立てたゴールドパネル
・メインの展示パネルをスワッグバランスによって彩りながら間仕切り壁として連続するゴールドカーテン
・既存の通用扉をメイン動線の開口部に改変することで、彷徨いあるいは交錯するシークエンス
・ブラックアウトした先に不意現れる白い裏側のような空間
・最後の部屋として、中央のゴールドの楕円空間と鏡面関係になるように設えたレッドカーテンによる楕円空間
・最後の部屋の予感として、最初の部屋の宙に浮かぶレッドカーテンによる円型シャンデリア
・絵に没入出来るように、額の方向/サイズ/ピッチを統一することで浮かび上がる、赤い楕円の中の連続幾何学
・人間のスケールがゆらぐ高さ3.6Mの入口の扉と扉の無い高さ3.6Mの出口が意味する空想と現実の物語
ひとつひとつのデザインが全て連続的に結びつくように構想していくことで、鑑賞者がjunaida氏の架空の宮殿を自由に巡り、そして思い思いに想像を巡らせられる、そんな展示空間を意図した。